造園に関するQ&A|「北海道で秋植え球根、春でも植えられますか...」

温かい地方に住んでいる私が、北海道の方の質問におこたえするのもなあ・・・と思って控えていたのですが。
「チューリップ・水仙などを掘り上げてしまった」ということは、北海道でも戸外で越冬するということですか？植物ってすごいですね。
実際の温度とか、環境については私は申し上げられませんが、秋植え球根の特徴だけはわかりますから、参考になればと思います。
秋植え球根は暖地では秋に定植すると春に花を咲かせます。
（当たり前ですが）ところが、同じ秋植え球根でも、その内容はチューリップと水仙ではまったく違います。
チューリップは冬の低温（と言っても零下ではありません）にある期間遭遇すると球根の内部に花芽を持って花を咲かせます。
低温に遭わないと葉だけを伸ばして花が咲きません。
北海道の雪の下は確か１度程度に保たれていると聞いたたことがありますから、チューリップにはちょうど良かったのかもしれませんね。
一方、水仙は、今年の夏の暑さで球根の中に花芽を作ります。
１０度程度の涼温で休眠（球根が活動を止めている状態）が破れ花芽を成長させるのですが、年内に咲くかどうかは、品種によってさまざまです。
つまり秋の涼温にあった後は温度さえあれば花が咲きます。
宿根草類にも、花を持つ条件がいろいろあります。
キク科に属するものの開花は日長の影響を受けます。
クリスマスローズは秋の気温低下が必要です。
種類によって特徴をちゃんと押さえておけば、北海道でもきっと春に植えても開花しますよ。
私にはわかりませんが・・・・、長い冬を耐えた後に咲く春は、きっと命を感じるくらいすごいんでしょうね。